キッチンリフォームの計画を進める中で、意外と見落としがちで、しかし非常に重要な問題があります。それは、「今使っている冷蔵庫や電子レンジなどのキッチン家電を、工事中どこに置いておくのか」という問題です。特に、毎日使う冷蔵庫の置き場所と電源の確保は、リフォーム期間中の生活の質を大きく左右します。事前にしっかりと計画を立てておきましょう。まず、リフォーム中の主役とも言える「冷蔵庫」の仮住まいです。ほとんどの場合、リフォーム業者が移動を手伝ってくれます。置き場所として一般的なのは、キッチンに隣接するリビングやダイニングの一角です。工事の邪魔にならず、かつ生活動線を極力塞がない場所を、業者と相談しながら決めましょう。その際、床が傷つかないように、必ず毛布や養生シートを敷いてもらいます。次に重要なのが「電源の確保」です。冷蔵庫は24時間稼働させる必要があるため、近くのコンセントから延長コードを使って電源を取ることになります。この時、他の家電とタコ足配線にしすぎると、ブレーカーが落ちる原因になるため注意が必要です。冷蔵庫を移動させる前に、中身をできるだけ整理し、減らしておくことも大切です。この機会に、賞味期限切れの食品などを一掃しましょう。次に、電子レンジや電気ケトル、炊飯器といった「調理家電」の配置です。これらは、冷蔵庫の近くに、小さなテーブルやカラーボックス、スチールラックなどを「仮設キッチンカウンター」として設置し、そこにまとめて置くと便利です。カセットコンロもここに置けば、簡単な調理ができる「ミニキッチン」が完成します。こうした家電の配置計画は、リフォーム業者との最初の打ち合わせの段階で、必ず議題に上げてください。どの家電をどこに移動させるのか、そのための電源はどうするのかを事前に共有しておくことで、工事当日の混乱を防ぎ、スムーズな作業と、少しでも快適なリフォーム期間中の生活を実現することができます。