フローリングの全面張替えは、住まいの雰囲気を一新する大きなリフォームです。しかし、気になるのはその費用と、どれくらいの期間で工事が完了するのかという「工期」ではないでしょうか。今回は、フローリング全面張替えにおける費用と工期について、一般的な目安と知っておくべきポイントをお伝えします。費用については、前述の通り、床材の種類、部屋の広さ、工法（張り替えか重ね張りか）によって大きく変動します。例えば、1平方メートルあたり7,000円から15,000円という相場があり、一軒家全体（約80平方メートル）であれば60万円から120万円ほどの費用がかかることもあります。この費用には、材料費、職人の施工費、既存床の撤去・処分費、下地調整費などが含まれるため、見積もり時にはこれらの内訳をしっかりと確認することが大切です。特に、マンションの場合は、遮音等級の高いフローリングを選ぶ必要があり、その分材料費が高くなる傾向があるため注意が必要です。次に工期ですが、これも選ぶ工法と部屋の広さに大きく左右されます。「重ね張り工法」の場合、既存の床を剥がす工程がないため、比較的短期間で工事が完了します。例えば、20畳程度の部屋でも、既存床の撤去作業がない分、短期間で済むとされています。重ね張りの場合は、施工する部屋の家具を移動するだけで済むケースも多く、生活への影響を最小限に抑えやすいというメリットがあります。一方、「張り替え工法」は既存の床をすべて剥がす作業から始まるため、その分工期は長くなります。20畳以上の広い部屋の場合、最短でも2日、通常は4日から6日程度の期間を要すると考えておきましょう。これは、大型家具の移動、古い床材の撤去、下地の補修作業、そして新しい床材を張る作業と、多くの工程が必要となるためです。下地の状態が悪い場合は、さらに補修に時間がかかり、工期が延びる可能性も考慮に入れておく必要があります。また、工事期間中は部屋が使用できなくなるため、仮住まいの手配や家具の一時的な保管場所の確保なども考慮に入れる必要があります。特にマンションの場合は、管理規約で工事可能な時間帯や曜日が定められていることもあるため、事前に管理会社に確認し、近隣住民への配慮も忘れないようにしましょう。費用と工期、どちらも事前にしっかり計画を立てて、スムーズなリフォームを目指しましょう。