私たちの家は築40年を数え、あちこちにガタが来ていました。冬は隙間風が吹き込み、キッチンは使い勝手が悪く、何より大きな地震が来たときにこの家が耐えられるのかという不安が常にありました。建て替えも検討しましたが、長年親しんだ庭の木や、子供たちの成長を見守ってきた柱を残したいという思いが強く、リフォームを選択することにしました。私たちがパートナーに選んだのは、実家の近くで3代続いている小さな工務店でした。最初に相談に行った際、社長さんが「この家は立派な梁を使っていますね、これを活かしましょう」と言ってくれたことが決め手となりました。工事が始まると、壁の中から予想以上に傷んだ土台が出てくるなどトラブルの連続でしたが、大工さんはその都度、私たちに実物を見せながら、どのように補強するのが最善かを丁寧に説明してくれました。大手メーカーの営業マンなら「仕様変更ですので追加料金です」と事務的に処理されるような場面でも、工務店の大工さんは「せっかく開けたんだから、ここもサービスで補強しておきますよ」と、我が事のように家を慈しんでくれました。また、家内のこだわりだった造作の洗面台も、既製品にはない温かみのある仕上がりになり、毎日使うのが楽しみで仕方がありません。工事期間の3ヶ月間、私たちは職人さんたちに毎日お茶を出しながら、家作りの裏話を聞くのが日課となりました。完成した家は、見違えるほど暖かく、地震に対する安心感も格段に向上しましたが、それ以上に嬉しいのは、この家を支えてくれた人たちの顔が浮かぶことです。何かあればすぐに駆けつけてくれるという安心感は、何物にも代えがたい財産となりました。リフォームを通じて、私たちは単に建物を直しただけでなく、これからもこの土地で生きていくための新しい拠点と、心強い相談相手を手に入れたのだと感じています。地元の工務店にお願いして本当に良かったと、新しくなったリビングで家族全員が心から満足しています。