畳からフローリングへのリフォーム計画を立てる際、多くの人が畳の処分代と新しい床材の費用だけに注目しがちですが、実際には予期せぬ追加費用が発生して予算をオーバーしてしまうケースが多々あります。まず、最も頻繁に発生するのが幅木の交換費用です。和室の壁際にあるのは畳寄せと呼ばれる細い木材ですが、フローリングに変更すると壁との間に隙間ができるため、これを隠すために洋風の幅木を新しく設置する必要があります。6畳の部屋であれば、幅木の材料費と施工費で1万円から2万円程度の追加となります。次に、ドアや引き戸の建具調整費用です。畳からフローリングに変えると床の高さが微妙に変わることがあり、今までスムーズに開閉できていたドアが床に擦れてしまうことがあります。この場合、ドアの下部を数ミリ削るなどの調整作業が必要になり、1箇所につき数千円から1万円程度の手間賃がかかります。また、和室特有の「真壁」構造も費用を左右します。柱が見えている真壁の場合、フローリングの端を柱の形に合わせて複雑に切り欠く必要があり、大工さんの作業時間が延びることで工賃が上乗せされることがあります。さらに、床下の断熱材の有無も確認が必要です。畳にはそれ自体に高い断熱性がありますが、フローリングは冬場に非常に冷たくなります。もし床下に断熱材が入っていない場合、この機会に断熱材を充填することを強く勧められますが、これには材料費と工賃で3万円から5万円程度の追加予算が必要になります。しかし、この費用を惜しんで断熱を行わないと、冬の寒さに耐えきれず後から後悔することになりかねません。他にも、築年数が古い家であれば、畳を上げた際に白アリの被害が見つかったり、土台の木材が腐っていることが判明したりすることもあります。このような不測の事態に備えて、当初の見積もり金額に加えて10パーセントから20パーセント程度の予備費をあらかじめ確保しておくのが、賢いリフォームの進め方です。見積もりの段階で、どこまでが基本料金に含まれており、どのような場合に別途費用が発生するのかを業者と徹底的に話し合っておくことで、最終的な支払い段階でのトラブルを防ぐことができます。細かな費用の積み重ねが、最終的な満足度を大きく左右することを忘れないでください。