「リフォームをして一番良かったのは、家族が風邪をひかなくなったことです」。そう語るのは、築32年の中古住宅を購入し、外見よりも「家の性能」を最優先に考えてリフォームを行った千葉県のB様です。B様が購入した家は、内装こそ前オーナーによって綺麗に直されていましたが、冬場に初めて訪れた際、あまりの底冷えに驚愕したといいます。エアコンをフル稼働させても足元は氷のように冷たく、窓には毎朝大量の結露が発生し、カーテンの裏側にはカビが生えていました。そこでB様が選んだのは、目に見える装飾よりも、家の骨組みに投資する「断熱フルリノベーション」でした。この施工事例の核心は、家全体を高性能な防護服で包み込むような改修にあります。まず、すべての窓に「内窓」を設置しました。既存の窓の内側にもう一つ窓を設けるこの手法は、アルゴンガスを封入したLow-E複層ガラスを使用することで、熱の流出入を約80パーセントも遮断します。次に、床を一度すべて剥がし、大引きの間に厚さ100ミリの高性能フェノールフォーム断熱材を隙間なく敷き詰めました。天井裏にも、専門の職人がセルロースファイバーという木質繊維の断熱材を300ミリの厚さで吹き込み、まるで家がダウンジャケットを着ているような状態を作り出しました。B様は「工事費に約250万円かかりましたが、その価値は住み始めて1日で分かりました」と振り返ります。以前は深夜に暖房を切ると明け方には室温が8度まで下がっていましたが、改修後は無暖房の状態でも18度以下に下がることがなくなったそうです。特筆すべきは健康面への影響です。結露が完全に消えたことで、湿気を好むダニやカビの発生が抑制され、長年悩んでいたお子様の鼻炎症状が劇的に改善されました。また、光熱費の請求書も驚きの結果でした。夏場の電気代が以前の借家時代と比べて約半額になり、エアコンの稼働時間も大幅に短縮されました。B様はさらに「外の騒音が全く聞こえなくなったのも嬉しい誤算でした。大雨が降っていても気づかないほど静かです」と満足げです。この施工事例は、リフォームにおける予算配分の重要性を強く示唆しています。キッチンのデザインや壁紙の色を変えることも大切ですが、一生住み続ける家において、本当に投資すべきは「24時間365日の快適さと健康を守る基本性能」なのです。表面的な美しさを超えた、本当の豊かさを手に入れたB様の事例は、これから家を直そうとするすべての人にとって、優先順位を見直すきっかけとなるはずです。
断熱改修で劇的に変わった暮らしの質を語る施工事例